アカントアメーバ角膜炎
アカントアメーバと呼ばれる微生物が原因で起こる角膜感染症で、最近数年間増加しています。アカントアメーバは川や沼、土壌や公園の砂などに広く存在しています。洗面所など、水周りにもいることが多いようです。
アカントアメーバ角膜炎の症状と特徴
川の水や土壌などにも広く存在する、アカントアメーバという微生物により角膜の炎症が起こることもあります。家の中でも、洗面所など水回りでアカントアメーバは存在していて、コンタクトレンズを洗面所で取り外したりすることも多いためにコンタクトレンズを利用されている方の感染例が多く見られます。コンタクトレンズを正しく取り扱うことが、予防の基本となります。アカントアメーバ角膜炎患者さんの多くが、コンタクトレンズ着用者です。
症状は他の角膜炎と近いものがありますが、強い痛みを感じる方もいらっしゃいます。細菌性角膜炎・真菌性角膜炎よりもさらに治りにくく、抗真菌薬や消毒薬を点眼しても治癒に時間がかかることもあります。
アカントアメーバ角膜炎の治療方法
アカントアメーバ角膜炎の治療は、抗真菌薬や消毒薬などで点眼を行うことが中心となります。角膜の表面を削り取る治療などが行われることもあります。ただし、アカントアメーバは通常の抗生物質が効きにくく、治療が非常に困難な病気の1つです。しかも診断が難しく、上皮角膜ヘルペスなど他の眼疾患と間違われるケースもあります。
確実に治るという確証がなく、また症状が治まっても視力低下する可能性が大きいので予防が第一の病気といえます。コンタクトレンズの悪い取扱いが原因でかかる可能性が大きいです。コンタクトレンズを指示通り扱うことはもちろん、扱う手を事前によく洗い、清潔な手でコンタクトレンズを触るということも非常に大切です。