化学眼外傷
化学眼外傷とは、なんらかの化学物質、たとえば洗剤・有機溶剤・パーマ液などが誤って眼に入ってしまった結果として発生します。
化学眼外傷の症状と特徴
洗剤などの化学物質を誤って目に入れてしまったため、外傷ができてしまったものを化学眼外傷と呼びます。洗剤はもちろん、パーマ液などで目に入ると危険な化学薬品は身の回りにたくさんあるので注意しましょう。眼球の表面だけでなく結膜・角膜などに炎症が起きる場合が多く、目に入ってしまった物質によっては角膜を透過し目の内部にまで深刻な影響を及ぼすケースもあります。化学物質が原因で、白内障や緑内障などの眼の疾患を引き起こしてしまうことも考えられます。
特に危険なのは、酸性の物質よりもアルカリ性の物質です。もちろん、酸性のものでも酸で目の組織がやけどをし、傷を負ってしまい障害が残ってしまうことは少なくありません。
化学眼外傷の治療方法
目に洗剤などが入ってしまった場合、眼科を受診する前に流水で10分~15分以上、目を開けた状態で洗眼することが非常に大切になります。症状として目が痛く、目が開けられないということも多いですが、できるだけ流水を眼球に当て、異物を流せるようにします。化学物質が目に触れていた時間が短く、量が少ないほど症状は軽度で済みます。軽度のものであれば、簡単な通院治療で全く後遺症を残さず全快するケースも多いです。
重症の場合も、救急車を呼び到着するまでの間も洗眼を続けておくことが大切です。
病院での治療も、まずは生理食塩水などで洗眼をします。症状が重い場合は、角膜の損傷やぶどう膜炎などの症状が見られることもあるのでそちらの治療が必要となるでしょう。