近視
調節力を働かせない状態で、平行光線が網膜より前に焦点を結んでしまう状態です。遠くを見るときは像がぼけて見えますが、近くを見るときには、光りが広がる方向で目に入ってくるため、焦点は網膜に近づき、眼鏡なしでもはっきり見ることができます。
近視の症状と特徴
視力低下のうち、網膜より前で焦点ができてしまうものが近視です。遠くを見る時に、ものがぼやけて見えるのが症状です。日本人ではすでに半数以上の方に近視が見られるということで、一般的な症状となっています。
たいていのものは眼鏡などの矯正で事足りますが、強度の近視の場合は網膜剥離などの合併症が出る可能性があります。近視だと網膜が引き延ばされ、網膜に穴が空きやすくなってしまうのが原因です。
原因は遺伝的な因子、そして環境因子の複合的なものとされています。症状の進行は子どもの成長期に見られることが多く、軽度の近視があるお子さんは成長につれ中度くらいの近視に進んでいくことが多いです。
近視の治療方法
視力が0.3以下になったあたりから、眼鏡などによる矯正が必要となってきます。眼鏡で矯正しても視力に異常がある場合、近視以外の異常が考えられます。近視の傾向が見られる場合でも、直接眼鏡店ではなく眼科で診察を受けることが大切です。
お子さんの場合、近視がそれ以上進まないように日常生活で気をつけることも重要です。医師の指示に従い、眼鏡を使い分けたり目を休める習慣をつけるなどの取り組みをするのがおすすめです。
レーシックなどの屈折矯正手術は、角膜を削り眼鏡と同じような形に仕上げることで見え方を矯正する手術です。特殊なレーザーを用いて角膜を削り、周囲の組織にダメージを与えることがない新技術です。ただし、近視の進行が止まる年齢までは行われません。