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レーシックの歴史

エキシマレーザーの登場で細密加工が実現――PRK

開発の突破口となったのは、最新の工業用レーザーだった

1983年、アメリカの名門コロンビア大学で眼科の教授職にあったトロッケルは、ある研究所で目にした一枚の顕微鏡写真にすっかり魅了されました。それはIBM社の化学・物理学合同チームによってあらたに開発された、高エネルギーのレーザー発生装置エキシマレーザーを使って、人の毛髪を微細に加工した写真でした。

エキシマレーザーは赤外線レーザーと異なって熱を発生しないこともあり、より鋭利で細密な加工ができるという触れ込みでした。トロッケルが見た写真も、エキシマレーザーがどれほどの実力かを示すためのデモンストレーション写真で、一本の細い髪の毛に極小の「IBM」という文字がきれいに刻まれていました。その見事な能力に驚嘆したトロッケルは、この最新技術をぜひ眼科手術に応用したいと考えました。

当初はRKをおこなうときのレーザーメスとして使おうとしましたが、エキシマレーザーは高額な装置でたいへん大がかりなものです。ただのメスとして使うのはあまり実用的なアイデアではありません。

そこで思いついたのが、この精密さを最大限に活かした利用法です。エキシマレーザーで角膜に直接、細密な加工をほどこして、これまでに実現できなかった高い精度の近視手術をおこなおうと考えたのです。

ダイヤモンドメスからレーザーへ――角膜への直接照射で近視を治す

トロッケルは研究をかさね、3年後にはPRK(Photo Refractive Keratectomy:角膜表層切除術)を完成させました。PRKでは、患者さんの目に麻酔薬を点眼した後、角膜の中央にレーザーを直接照射して、表面を部分切除します。これによって屈折を矯正して近視を治そうという治療法です。

細密な作業を完璧にやりとげるエキシマレーザーの働きは目覚ましく、成果は期待を大きく上回るものになりました。意図したとおり正確に角膜を修正できるので、近視矯正がこれまでにない高い精度で実現できるようになったのです。この革新的な手術の完成によって、眼科治療の歴史にトロッケルの名が刻まれることとなりました。

エキシマレーザーはすぐに臨床応用が開始され、多くの試験結果で安全性と機能の確かさが確認されました。1995年にはFDA(アメリカ食品医薬品局)が、近視治療の手術に対するエキシマレーザーの使用を認可しています。

PRKは精度も満足度も高評価

PRKは患者さんたちからも高い評価を集めました。理想の視力を実現するための微妙な調整ができるので、患者さんの満足度が高かったのです。こうして80年代後半には、PRKの利用は飛躍的に伸びていきました。

ところで大いに歓迎されたPRKにも、いくつか課題がありました。ひとつは、手術の後に数日間、痛みがともなうことです。もちろん痛み止めの点眼薬をさしたり、痛みを抑えるための治療用コンタクトレンズを装着するなど対処法は用意されていました。しかし痛みが生じる手術は利用者から敬遠されてしまいますし、どうしても「未熟な手法なのではないか」「開発途上の技術なのではないか」というイメージがつきまといます。

もうひとつの課題は、術後、目にかすかな混濁が生じたり、矯正した視力がもどってしまうケースがみられたことです。これは手術によってできた傷を、角膜細胞が修復しようとして活性化したために生じる反応です。生体の健全な作用によって起きるものですから、なかなか完全にコントロールすることはできません。

PRKは近視治療の成果が高いので、なんとかこれらのウイークポイントを克服する手立てはないかと人々から強い期待をもって待たれていました。その改善のステップがALK、そして克服したのがレーシックでした。

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