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手術前の検査
術前の検査・注意事項
■手術前の検査を正しく受けることは、レーシック成功の“最初の一歩”
正確におこなわないと「視力が期待ほど上がらない」という結果にも――。
手術までの流れ
「レーシックを受けよう」――。そう決心してクリニックに予約を入れると、おおよそ以下のようなステップで手術への具体的な準備がスタートします。
レーシックで手術前の検査が重要な3つの理由
レーシックにおいて、適性検査と術前検査は非常に重要です。「そんなにたいした意味はないんじゃないか」「形だけだろう」と思うのは大きな誤解です。
これらの検査には、重要な目的があります。
- ■患者さんがレーシックを安全に受けられるかどうかを知る
- ■患者さんの角膜の形状、厚みなど、オペレーションに必要なデータをとる
また、この一連の検査を受けると、レーシックにともなってどのような合併症を起こしやすいかという情報を得ることにもなります。当然、執刀医は患者さんにそのことを告げるとともに、回避する手段をきちんと講じます。
少し詳しくご案内しましょう。
■レーシックを受けてはいけない病気がある
レーシックでは角膜を削りますが、もちろん角膜はいくらでも削りとっていいものではありません。手術のときにも「残しておかなくてはならない角膜の厚さ」というものが定められています。
ところが目の病気の中には、角膜が薄くなってしまうものがあります。これはときおりみられるケースですが、乱視を訴えてレーシックを希望される患者さんの中に「円錐角膜」という病気の方がみつかります。
これは角膜が薄くなって中央部が円錐形に突出してしまう疾患で、症状として近視や乱視が出ます。そのためレーシックで治療しようと来院されるのですが、この方にレーシックをおこなってさらに角膜を薄く削ってしまったら、病気を急速に進行させてしまいます。非常に重症化すると角膜移植をしなくてはならなくなる病気ですから、術前検査でしっかり見落とさずに診断して、レーシックを避けなければいけません。
ほかにも、レーシックをおこなうことで深刻な状態を招いてしまう病気があります。医師はそれらの有無を検査や問診で確認します。
たとえば重症の糖尿病やアトピー性疾患、AIDSなどの免疫不全の病気を患っている場合、全身の傷の治りが悪くて重症化しやすいという特徴があります。ときには治りにくいばかりか治ることができず、周囲の健康な細胞まで壊死をおこしてしまうことがあります。またちょっとした傷から感染症を引き起こすリスクも通常よりかなり高いので、やはりレーシックは避けなくてはなりません。
■「角膜が薄い」「近視がとても強い」、そんなときはほかの手術を
目に病気がないにもかかわらず「この目にレーシックをおこなうことはできません」と手術不適応の診断を受けるケースがあります。もっとも多くみられるのが「もともと角膜が薄い」あるいは「強度の近視」の症例です。
レーシックが角膜を薄く削る治療である以上、もともと薄い患者さんにおこなうことは危険ですからできません。また角膜にある程度の厚さがあっても、強度の近視を矯正するには角膜をたくさん削ることになりますので、やはり「薄くなりすぎてしまう」「ほかの重篤な問題を引き起こしてしまう」「危険なためおこなえない」ということになります。
ただし最強度の近視でレーシックを受けられない場合は、眼球にレンズを挿入して視力回復を導く「有水晶体眼内レンズ(フェイキックIOL)」という手術があります(詳細は⇒「レーシック以外の手術について」をご参照ください)。
これは水晶体と虹彩の間にある隙間に、外部から新しく凹レンズを入れて移植(インプラント)する治療です。いわば「目の中に入れるコンタクトレンズ」「つけっ放しの永久コンタクトレンズ」で、実際にレンズは大きさも形状も、近視で使用されるソフトコンタクトレンズそっくりです。
「角膜を削るレーシックはできない」という患者さんに対しては、ほかにもいくつか治療法がありますので、入念な検査をおこなった後、結果を担当医と精査して最もよい治療法を選ぶとよいでしょう。
■ある種の「合併症」も術前検査で予防できる
レーシックの後、「かすみ目」「軽い異物感」「ドライアイ」など、軽微で一時的な合併症は多くの方に出ます。手術で目に処置をしているのですから自然なことでもありますし、適切に対処をおこなえばすんなりと回復していくケースがほとんどです(詳しくは⇒「レーシック 合併症と対処法」をご参照ください)。
ところが残念なことに、まれに症状が重症化するケースも存在します。そういったことを防ぐ上でも「術前検査」は大切なのです。
たとえば術後に「ドライアイ」の症状を自覚する方は比較的多くいらっしゃいます。「眼球が渇いてパリパリする」「目にゴロゴロした感覚がある」「少し充血している」などを自覚して受診された方々の涙液を調べると、量・質から「ドライアイ」と判明することがしばしばあるのです。
そういった患者さんの大多数は、およそ1週間~3カ月くらいの間に軽快するものですが、もともと「ドライアイ」の方がレーシックをおこなってしまうと、どうしても重症化します。目が異常に乾燥して眼球が傷つきやすくなり、傷がつくと痛みや視覚の異常が出るだけでなく、ムチンという物質が分泌されなくなって、よけいに「ドライアイ」が深刻な状態に進行して角結膜炎などを引き起こす事態になってしまいます。
そうならないためにも、現在では術前検査で涙液の量や質を計測しています。その結果「ドライアイ」の状態が重ければ、レーシックを控えてドライアイの治療を先におこなうなど、治療のプランを変える必要があるのです。
■患者さんの個性に合わせた繊細・緻密なオペレーションで合併症を回避する
また、ほかに「ハロー・グレア」と呼ばれる合併症があります。光がにじんで見えたり、ギラギラとまぶしく見えたりする症状で、とくに夜間にひどくなる特徴があります。ドライブ中、対向車のライトが異常にまぶしく苦痛に感じたり、その影響で一瞬周囲が見えなくなったり、信号がにじんで見えたりするので、症状が重い期間、車・バイク・自転車の運転などが医師から厳しく禁じられます。
しかし車がないと快適に生活できない地域に住んでいたり、仕事で車を運転する必要がある方もいます。「一定の期間、車の運転を禁止される」ということが非常に重大な問題になりますから、なんとかしてその事態を避けたいところです。
実はこの合併症を併発する患者さんの数は、かつてと比較して大きく減少しました。適切な術前検査のおかげで、一部のハロー・グレア患者さんの発生を予防できるようになったのです。
患者さんの中には、暗いところにいるとき瞳孔が一般の人々より大きく開く体質の方がいらっしゃいます。レーシックをおこなう際、それを知らず通常のサイズでレーザー照射をすると、照射しきれなかった領域ができてしまいます。その「照射したところ」と「しなかったところ」の差がハロー・グレアを引き起こしていたのです。
ですから事前に瞳孔が開いたときのサイズをしっかり計測し、それに合わせたサイズでレーザー照射をすれば問題は生じません。すべてのハロー・グレア患者さんをこの方法で予防することはできませんが、不充分なレーザー照射をおこなったせいでこの病を得る患者さんを確実に減らすことができています。
病気のメカニズムがわかり、それを診断できる適切な検査が開発され、一部であってもしっかり予防することができるようになったのは大きな進歩です。また現在では進化系機器を使用する「アマリスZレーシック」など、ハロー・グレアをさらに予防できる道が広がっています。
■精密な作業では“微妙な個体差”をつかむことが必要
レーシックでは、すべての患者さんにまったく同じ施術をしているわけではありません。人の体のつくりにはそれぞれ微妙な差異があり、体質も異なります。
治療する上で、患者さんの角膜の厚さや眼球の形状を知らなければ、安全に手術をおこなうことはできません。事前の精密検査では、処置をするに当たって重要なデータをとり、その中のいくつかは実際にエキシマレーザーなど手術で用いる機器に測定値を入力する必要があります。ですから術前に正確な検査をおこなうことは、手術それ自体と同じくらい重要なプロセスなのです。
レーシックが受けられない人――手術の「適応」と「不適応」
■年齢制限、目の状態、持病、職業――。
レーシックを受けられない人には、ほかの治療法が用意されている
手術を受けることができる状態を「適応」、手術をおこなうことができない状態を「不適応」といいますが、日本眼科学会は現在の最新の医学的知見に基づいて、ガイドラインを提示しています。
クリニックによって多少の差はありますが、多くのクリニックがルールにしている「適応」「不適応」の項目は以下のとおりです。
このように、基本的に「患者さんの現在の『目の状態』『罹患している病気』は、レーシックを安全に受けられるものなのか」という観点から「適応」「不適応」の診断が下されます。
■年齢について……
下限は18歳もしくは20歳とされています。これは成長過程にある目には手術をおこなえないためです。屈折の値がまだ安定していない成長期の方にレーシックをおこない、たとえ視力が回復しても、その後に眼球が大きく発育してしまえば近視・乱視が進行します。ちなみにレーシック手術の年齢制限には、下限はありますが上限はありません。高齢の方でも老眼や白内障の状態を充分に勘案した上でレーシックが安全におこなわれ、視力を取り戻された方々がすでに多くいらっしゃいます。
■妊娠中、もしくは授乳中である方について……
妊娠・授乳期間中の女性は、周産期特有のホルモンの状態の影響で、視力が変動する可能性があるためです。ですから適応検査・術前検査を受けて、そのデータにもとづいて手術をおこなっても、手術後に視力が変動して見えにくくなってしまう可能性があるのです。視力が安定するまでは、残念ですが手術をお勧めすることはできません。
■屈折矯正手術が許されない特殊な職業について……
日本ではパイロット、長距離ドライバー、格闘家などのうち一部の方々が該当します。
現在、日本では屈折矯正手術を受けた方はパイロットのライセンスを取得することができません(一部、例外もあります)。パイロットは操縦中、気圧の変化や加速・減速時の衝撃ほか、過酷な環境で生命のかかった職務に就いています。そのためレーシックによって角膜が弱体化しては危険だ、というのが主な理由ですが、これは将来的に改定されるのではないかという見込みもあります。
詳しくは「レーシック 治療の安全性――NASA(アメリカ航空宇宙局)とアメリカ国防総省は、レーシックを支持している」でご説明していますが、レーシックの技術が発展して手術後の角膜の弱体化を防止できるようになったのです。NASAと国防総省はレーシックの効果と安全性を厳しく審査して、現在では最新のレーシックを推奨しています。日本もこの流れに沿って禁止のルールが改定されることになる可能性があります。
- □長距離ドライバーについては、しばしばみられる合併症の「ハロー・グレア」が関係します。この病気はとくに夜間、光がにじんで見えたり、ギラギラと光って見えたり、まぶしさで一瞬周囲が見えなくなるなどして、運転をするには非常に危険です。術後の一時的な症状として順調に回復するケースが多いのですが、それにしても一瞬の視覚の変調が生命の危険につながる職業ですから、業界団体等で禁止のガイドラインが示されているようです。
- □もうひとつの格闘家は、眼球に非常に強い打撃が加わることが頻繁にあるため、手術によって角膜が弱化する手術を受けてしまうことを避けるべきだという考えによります。これについて該当する方々には、手術後に角膜が強化される屈折矯正手術(*1)や角膜を強化する処置(*2)をお勧めしています。
*1……PRK(Photo Refractive Keratectomy:角膜表層切除術)
*2……角膜クロスリング(ビタミンB2と紫外線を用いて角膜を強化する方法)
⇒ 詳しくは「レーシック 手術の種類」「レーシック以外の治療法」をご参照ください
■そのほか「慎重に検討するべき症例」について……
日本眼科学会は、向精神薬(ブチロフェノン系向精神薬など)を服用している方はレーシックの実施を慎重にするよう提言しています。服用者は目の調節機能がうまく働かなくなっている場合が多いため、検査で正確なデータを得ることができず、術後に目指した視力を安定して得られないことがあるためです。
術前検査ではこんなことを調べている
実際におこなわれる手術前の適応検査・術前精密検査について、詳しくご紹介しましょう。
どれも非常に大切な検査で、たくさんの項目がありますがどれも痛みや苦痛がともなうことはありません。ただしレーシックの安全を期すため、検査は丁寧に、綿密におこなわれます。
■①視力検査――
通常の視力検査と同じ内容です。裸眼視力と矯正視力を測定します。この結果と屈折検査の結果をあわせて、エキシマレーザーで削る深さを決定するので、とても重要な検査です。視力は日によってわずかですが変動することもありますので、屈折検査とともに視力検査は、手術の前に複数回おこなう必要があります。
■②屈折検査――
いすに腰掛けて計測器械の中を覗き込むと、きれいな風景が見えます。それを見ている数秒のうちに、器械がどの程度の近視なのかをオートマティックに計測します。近視の度合いは「ジオプター」という単位で表されます。
■③角膜曲率半径――
角膜のカーブ具合を自動測定します。角膜のカーブが平坦すぎる方、あるいは反対に急すぎる方は、角膜上皮にフラップを作るときにトラブルが生じやすいことがわかっています。安全におこなえる値かどうかを調べます。
■④細(さい)隙(げき)灯(とう)顕微鏡検査――
どこの眼科にもある一般的な器械を用います。照明のついた拡大鏡で、角膜、結膜、水晶体などに異常がないかをチェックします。
■⑤眼圧検査――
眼圧が正常か、緑内障はないかなどを調べます。手術ではフラップを作成するとき、眼球を押さえて吸引するので一時的に眼圧が上昇します。すでに進行した緑内障の患者さんはもともと眼圧が高いため、この作業をおこなうことが非常に危険です。
■⑥眼底検査――
薬剤を点眼して瞳を大きく広げ、網膜や視神経の状態を調べます。強度の近視の方の場合、網膜に孔が開くなどの変性を起こしているケースがあります。その場合には網膜の治療を先におこなわなければ、レーシックはできません。
■⑦涙液検査――
涙の量、質をチェックします。ドライアイになっていないか、またなっていればその程度はどうなのかを調べます。レーシック後は手術の影響でドライアイが生じることが多いため、すでにドライアイがある患者さんの場合、術前に悪化を防ぐ処置をするなど、治療プランを工夫する必要があります。またあまりに重度のドライアイのケースでは不適応となる症例もみられます。
■⑧コントラスト感度――
明暗がハッキリしない状態での見え方を調べます。実生活ではさまざまな状況があるので、視力検査も同様にさまざまな状況下でおこなう必要があります。この検査もその一環です。
■⑨角膜内皮細胞検査――
角膜の裏側の細胞をチェックして、異常の有無を調べます。患者さんは器械を覗き込むだけで、角膜にはまったく触れず、自動的に内皮細胞の数と密度を器械が計算します。
■⑩角膜厚検査――
超音波装置によって角膜の厚さを測定します。現在の厚さを知れば、手術で削った後の角膜の厚さが計算でき、安全かどうかが判断できます。現在、一般的には術後の角膜の厚みが420マイクロメートル以上であれば問題ないとされています。ちなみにマイナス8Dより強い近視の患者さんは、レーシックで完全矯正できるかどうか、角膜の厚みによります。
■⑪角膜形状解析――
角膜トポグラフィーという専用の機器を用いて、角膜の形を精密に解析します。角膜上の6000にものぼるポイントの正確な位置を計測し、それを地図の等高線のような図で表示します。この検査では形を知ると同時に、角膜の形に変化が生じる病気の有無を知ることもできます。
■⑫角膜知覚検査――
角膜の感度の敏感さをチェックします。感染性角膜炎や角膜ヘルペスなどの病気の有無もチェックできます。
■⑬アベリーノDNA検査――
アベリーノ角膜症の遺伝子の有無を調べます。約1000人にひとりがアベリーノ角膜症の遺伝子を保有していますが、該当する方はたとえ自覚症状がなくても術後に角膜が白濁してしまい、視力に深刻な影響を及ぼす可能性があります。一般的な診察だけでは確実に発見することのできない病気ですので、患者さんに安全に手術をお受けいただくため、100%見つけることができるDNA検査を行います。
<検査を受けるときの注意事項>
- ◆検査のひとつに瞳孔を大きく広げる目薬(散瞳剤)を使用する検査があります。点眼後4~5時間はこの薬の作用で見えづらくなったりまぶしくなったりします。車やバイクの運転は危険ですので控えてください。
- ◆睡眠不足や疲れ目の状態では、正確な測定ができない場合があります。体調管理に気をつけて検査を受けてください。
検査は精密、そして多岐にわたります。それぞれに重要な意味があり、怠ると手術の成果や、患者さんの安全性に直結するものだとおわかりいただけたと思います。術前コンサルテーションとともに、注意事項などを守って正しく検査を受けることは、レーシックを成功させるもっとも基本的なポイントです。