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合併症と対処法

合併症と対処法

術後におこりやすい諸症状

レーシックは非常に精巧な機器を使っておこなわれるシンプルな手術です。
完成された術式にのっとり安全に実施され、ごく短い時間で終了します。
ただし、軽微であっても組織に傷をつけることには変わりありません。
洗浄薬、麻酔薬などの刺激も受けることにもなります。
また患者さん固有の体質や術後のライフスタイルがデリケートな術後の目にとって、思わぬ負担になることもあります。
そんなときに起こりやすい症状とその対処法を、あらかじめ知っておきましょう。
やみくもに不安になったり混乱することなく、きちんとした対処をして、速やかに快適な状態を取り戻すことができます。

術後の眼の違和感、異物感、痛み

【症状】
「眼がゴロゴロする」「ひきつれるような感じがする」
「腫れているような重たい感覚がある」「眼の表面がヒリヒリする」
「しみるような感覚がある」「少し痛む」

レーシックが身近で受けやすい最大の理由は――「痛みがほとんどない」

レーシックの手術中は局所麻酔薬が点眼されているため、痛みを感じることはありません。しかし術後に麻酔がきれてしまうと、その後5~6時間程度、目にちょっとした変調を覚えることがあります。

これはあらかじめ想定された症状ですので、あわてる必要はありませんが、まれにフラップに異常があり、そのため症状が現れているケースもみられます。ほかに、一時的なドライアイになっているため目にさまざまな不快感が引き起こされている場合もあります。
いずれにしても大きな問題になる恐れがないのか、それとも処置が必要な状態なのかをきちんと判断するためにも、目を充分にいたわり安静にしながら、状態を観察し過ごすようにしましょう。

  • 【対処法】
  • *「スムーズな回復のための『手術後の過ごし方』」を守るよう心がけます
  • *手術の当日はできるだけ早く帰宅し、眠って目を休息させることをお勧めします
  • *症状が気になるからといって、眼球をもんだり、まぶたをこすったりしないよう留意します。また医師への相談なく、目に刺激が加わるようなセルフケアをすることも控えます
  • *「時間がたつごとに痛みが強まる」「熱を帯びてきた」などの場合は、速やかにクリニックに連絡をします

術後のドライアイ

【症状】
「眼が乾いてバリバリしている」「ショボショボする」
「ゴロゴロとした異物感がある」「ヒリヒリする感覚がある」
「眼が充血している」「目やにが多量に出る」「眼がかゆい」
「光がまぶしい」「ものがかすんで見える」

ドライアイを放置すると不快な症状が連鎖する――悪循環に陥らないために
ドライアイは、眼球を覆う涙の量が減少したり、成分が変質してしまうことによって、目に不快感が現れたり機能に異常が生じるものです。
乾燥していること自体も苦痛ですが、涙は非常にデリケートな眼球を外部から保護する重要な役目も果たしていますので、乾燥が起こると眼球に傷がつくなどの問題も生じます。さらに、眼球が損傷を受けるとムチンという粘液が分泌されなくなり、以前よりもっと涙が出にくくなるというドライアイの悪循環に陥りますので、手厚いケアや治療をおこなうことが肝要です。

かかる頻度は高いけれど、回復は順調なドライアイ

ドライアイは、レーシックの合併症としては比較的現れる頻度が高いものです。しかし多くのケースでは術後およそ1週間から3カ月くらいのうちに順調に回復します。まれに半年あるいは1年くらいにわたって症状が続くケースもみられますが、充分なケアをしていけばきちんと回復することができます。

ドライアイのメカニズムは不明、でも対処法はアリ

レーシックによってなぜドライアイを発症するのかというメカニズムは、正確には明らかになっていません。しかし手術によって角膜の神経を一時的に切断するために生じる症状だろうと考えられています。神経が断たれると、どうしても角膜知覚が鈍化してしまいます。そして目が渇いたり刺激を受けてまばたきが必要なときでも、適切にまばたきがおこなわれず、その結果目の渇きが慢性的に悪化し不快感や苦痛が生じてしまうのです。
まばたきは、角膜を刺激して涙腺からの涙の分泌を促す役割を担っています。また眼球を覆っている涙の膜は、そのまま10秒ほど経つと、ところどころにすき間ができて角膜が露出してしまいますが、まばたきをすることで涙が全体に広げられ眼球がすみずみまでガードされるのです。さらに、まばたきは汚れた涙を目頭にある排出口へ運ぶ働きもしています。よってたんに「まばたきがおこなわれない」というだけでも、そのダメージは大きいものです。

手術で生じる神経損傷は治るもの――ドライアイをうまく手なづけ治癒を待とう

しかし、レーシックによる神経損傷はほとんどの場合、半年から1年ほどで修復され、ドライアイの症状も消失していきますので過剰に不安に思う必要はありません。ただし「自然に治る」「放っておいてかまわない」ということではありません。正しいケアをおこなわないと、治癒するまでの期間が長引いてしまったり、クリアな視力が実現されないこともあります。

  • 【対処法】
  • *症状が軽い・重いにかかわらず、必ず担当医に報告して治療や毎日のケアについて指示を受けるようにします
  • *とくに、指示があった薬の点眼や防護グラスの装着はきちんとおこないます
  • *テレビやパソコンなどの強い光刺激を直接受けないよう、専用のグラスを装着し、長時間の使用はできれば避けます。また画面を自分の目の位置より下に置くよう留意します(上目づかいでものを見ると、涙の乾燥が早まります)
  • *周囲の環境、とくに風や湿度に注意して目を乾燥から守りましょう。風が吹いている屋外ではグラスをかけ、エアコンがついている室内では風向きに気をつけ、目が直接風に当たらないようにします。また加湿器の使用をお勧めします
  • *「まばたき」「目の休息」を意識しておこないます。まばたきは、回数を増やすことも大切ですが、完全に目を閉じる点にも気をつけます。閉じ方が不充分だと眼球全体がしっかり潤いません。また目の休息をとるときには蒸しタオルなどでやさしく温めるとよいでしょう
  • *クリニックでおこなわれる治療としては<人工涙液の点眼><シクロスポリンの点眼><涙点プラグの挿入><自己血清点眼>などがあります。目を外部から穏やかに温める処置もおこなわれます。

(シクロスポリンは免疫抑制作用のある薬。涙点プラグは涙の排出口をふさぐ栓です。涙の量が少なくても、排出口をふさいでしまえば涙を長く留めておくことができます。自己血清は、患者さん自身の血液成分を薄めて作る涙の代用品です。症状の重い患者さんにのみおこなわれます)

かすみ目、ぼやけ

【症状】
「目がかすむ」「視界がぼやける」

かすみ・ぼやけはレーシックのメジャーな症状――恐れず慌てないこと

これもレーシックにともなう典型的な症状のひとつで、手術直後はどうしても目のかすみやぼやけが起こりがちです。しかしほとんどの患者さんは、ひと晩ゆっくり眠って翌朝目を覚ますとスッキリと回復されています。

なかには改善がゆっくりで1週間、1カ月かかるケースもあります。また「手術の翌日は経験したことがないほど視界がクリアになって感激したのに、その後かすみやぼやけが出てきて視力が安定しない。失敗ではないか」と強く不安に思われる患者さんのケースもあります。しかしほかに異常が認められないときは、ケアをしながら経過観察をすることになります。

穏やかな症状の陰にほかの合併症が隠れていないか気をつけよう

ただしドライアイなどほかの疾患がないかどうかを慎重に見極めることも重要です。「ドライアイの症状も出ている」「かすみやぼやけの程度が重い」「長引いている」「急激に視力が低下した」などの場合は、担当医に相談されたほうがよいでしょう。

いずれにしても、術後に視力が落ち着くまで3カ月ほどかかるものなので、慌てず状態を正しく知ること、そして日々のケアを丁寧におこなって回復を助けることが大切です。

  • 【対処法】
  • *「スムーズな回復のための『手術後の過ごし方』」をきちんと守り、できるだけ目にストレスをかけないように過ごします
  • *とくに目の使い過ぎは症状を悪化させる恐れがありますので、目に対する強い刺激や酷使を避け、パソコンやテレビなどは1時間おこなったら10分休むなど、きちんと目を休めながら活動するようにします
  • *ドライアイなどほかの疾患の症状が出ていたり、急激な症状の悪化、長期化がみられたときは、担当医に相談することをお勧めします

光をまぶしく感じる、光がにじんで見える(ハロー・グレア、夜間グレア)

【症状】
「光を見るとまぶしくて苦痛に感じる」
「光がにじんで、光の周囲にボーッと霞がかかったように見える」
「とくに夜間、まぶしさやにじみが強くなる」

レーシックの進歩により報告例が減少している合併症

光がにじむ、まぶしい、という症状は、かつてはレーシックの手術後にかなりの頻度でみられた典型的な症状です。光がにじんで見える現象を「ハロー」、まぶしく見える現象を「グレア」といい、あわせて「ハロー・グレア」「ハロー・グレア現象」などと呼ばれています。

近年ではレーシックの精度が高まったこともあり、患者さんからの報告数は減少しています。またほとんどの場合は予後も良好で、術後まだ視力などのコンディションが安定していない患者さんに生じたハロー・グレアは、だいたい3~6カ月のうちにきれいに回復していきます。

ハロー・グレアは“治りかけの些細な傷”が派手な症状をもたらしている

軽微で短期のうちに回復するハロー・グレアは、手術で作ったフラップの切断面が完全に治癒していなかったり、微細なずれが生じているために生じるものです。割れたガラスがギラギラと乱反射をおこしたり、部分的に曇りのあるガラスが光の透過にムラを生じさせるように、フラップのわずかな問題が光の見え方に大きな変化をもたらしているのです。

しつこいハロー・グレアをもたらす2つの原因

一方、長期化した症状を訴える患者さんは、重度の近視などのため手術で施した矯正量が多い方、あるいは夜間に瞳孔が大きく開く方に多い傾向があります。(夜間もしくは暗いところにいると、光を多く取り入れようとして瞳孔が大きく開きますが、ハロー・グレアには、瞳孔が開いたときの大きさが重要に関わっています)。

長期にわたってハロー・グレアが起きている患者さんは、開いたときの瞳孔の大きさよりも、手術で当てたレーザーの照射口径が小さかったことが原因である場合があります。

通常、レーシックでは手術前に瞳孔が開いたときの大きさをチェックし、レーザーの照射口径をそのサイズに合わせるようにしています。しかしこの点が不充分で、実際にあてた照射口径が瞳孔のサイズより小さいと、レーザーが当たらない部分ができてしまいます。そのため、レーザーが照射した部分と照射されなかった部分の落差が生じます。それで光をまぶしく感じたり、光がにじんだりしてしまうのです。

車の運転は医師と相談を――「夜間グレア」で深刻な事故を起こさないために

こういった仕組みのため、症状はとくに夜間に悪化し、街灯の光や車のライトを非常にまぶしく感じることが多いのが特徴です。該当する患者さんからは「運転中、対向車のライトがギラギラまぶしく感じられて苦痛」「まぶしさの刺激で周囲が見えにくくなる」「信号の光が散乱して見える」などの声が聞かれます。

症状が落ち着くまでは夜間の外出に充分気をつけ、とくに車の運転については担当の医師とよく相談されるべきです。安全面の観点から一定の期間、運転を禁じられる可能性がありますが、この指導は厳守してください。

術前検査でハロー・グレアの可能性を予想できる

現在は手術の前に、患者さんの瞳孔が開いたときの大きさをきちんと計測しています。また手術の矯正量もあらかじめわかっていますので、ハロー・グレアが出る可能性の高い患者さんは、だいたい事前にわかるものです。

可能性が高ければ、患者さんにお伝えした上で、それに応じた手術方法を選択するなどして、できるだけ症状が出ないよう留意してレーシックを実施します。ただ、発生リスクを完全にコントロールすることはできませんし、こういった苦痛は患者さんご本人の感じ方に負う主観的なものなので、ささやかな症状であっても強い苦痛に感じられる方もあります。

あなたの脳が異常な光の見え方を“補正”してくれる

ハロー・グレアが出た患者さんの多くは、およそ3~6カ月で症状が落ち着いていかれます。手術直後は手術前の見え方を脳が記憶しているせいで、ハロー・グレアを感じやすくなっているという側面があるのですが、脳は柔軟に対応し不都合を解消していく力があります。徐々に新たな目の状態に慣れて症状が消えていくことがほとんどです。

もし長期にわたって強い症状が残ってしまった場合、再手術をおこなうことも可能ですが、実際に治療が必要な状態か、また再手術によってどの程度改善するかなどは、患者さんの状態によって異なります。担当医にご相談になり検討されるとよいでしょう。

  • 【対処法】
  • *「スムーズな回復のための『手術後の過ごし方』」を厳守します
  • *サングラスなどをかけ、まぶしさを軽減します。ほかにもできるだけ目に負担をかけない生活を心がけます
  • *怪我や事故などの二次被害を防ぐため、夜間の外出には気をつけ、車等の運転は控えるようにします
  • *強い症状が長期に及んだ場合は、再手術の適応性などを担当医と相談します

白目の部分の軽い出血(結膜下出血)

【症状】
「白目が出血して、部分的に真っ赤になっている」

手術でできた白目の出血――見た目はショッキングでも心配は不要

この症状は手術中フラップを作るときに、眼球を固定する器具の圧迫によって細かい毛細血管が破れて出血を起こしたものです。見た目には血液が広がって真っ赤になっているので、驚かれたり重大な問題が起きたのではないかとひどく心配される方がいらっしゃるのですが、心配はいりませんし、痛みを感じることもまずありません。

この出血痕は、一般的におよそ1~2週間できれいに回復していきます。手術の結果や眼球に影響を及ぼすこともありません。
もし消失せず大幅に長引いたり、出血部が広がったり、新たな出血がみられるようでしたら、ほかに原因があると考えられますのでクリニックの担当医に必ずご相談ください。

  • 【対処法】
  • *特別な処置は必要ありませんが、目を圧迫したり、強い光刺激を受けたり、酷使することは控えます
  • *蒸しタオルを使った温湿布など、目を温めるケアも数日間は控えます

(通常であれば目を温めることは、血行の改善と目の筋肉の緊張緩和を促すためよいケアとなりますが、出血・充血・炎症・かゆみが生じているときは症状が悪化する恐れがあるのでおこないません)

視力の戻り(近視戻り、再近視化)

【症状】
「手術後すぐは視界がクリアに見えていたのに、時間がたったら少し近視が戻ってしまった」

レーシック後に“近視戻り”が起こるという世間の噂は本当か

レーシックでは手術のとき、角膜の実質層をレーザーで削りますが、この部分は細胞が再生しないことがわかっています。ですからメカニズムの観点からいえば、いったん手術をしたらその効果は「半永久的」ということになります。

ところがインターネットをはじめとする“世間の評判”では、「手術後にいったん回復した視力が、またしばらくすると悪化して近視に戻ってしまう」という説がなかば常識のように語られていることがあります。事実はどうなのでしょう――?

実際にレーシックを受けた患者さんの症例を調査すると、非常に軽いレベルのケースをふくめて、術後すぐの視力より低下した方の割合は、全体のおよそ5%です。なぜそのようなことが起こるのか、原因はさまざまです。

術後の生活習慣がレーシック後の“再近視化”を招く

角膜にしても眼球にしても、生体の一部ですので手術の後になにかしらの変化を起こすことはあります。それが近視化につながる可能性は否定できません。またレアなケースですが、手術後に近くのものばかりを見る生活を続けていると、その習慣に目が適応しようとしてしまうのか、やはり近視化が起こるケースがあると報告されています。

レーシックは、近視を改善することはできますが、近視を予防することはできません。毎日、長時間パソコンを使用する、暗闇で何時間もゲームをする、そういった目に悪い暮らしは、レーシックで視力を取り戻した後はできるだけ控えたいものです。

ドライアイなどほかの合併症が原因で一時的に視力低下することも

もうひとつ、近視戻りについて知っておきたいことがあります。「せっかく手術をしたのに視力が戻ってしまった」と訴える患者さんに最も多いのは、術後の一時的なドライアイやハロー・グレアなど、軽微な合併症によって視力の低下が生じているパターンです。

レーシックでは、手術の翌日には「見違えるように視界がクリアになった」「世界が変わった」と劇的な視力の改善を実感するケースが多いのですが、そういう方であっても術後、状態が安定するまでには3カ月、半年、あるいは1年かかるケースがあります。

その間にドライアイなど軽微な合併症が起きて、視力が不安定になることがあるのです。そんなとき、「このまま少しずつ悪化して、また以前と同じような視力に戻ってしまうのか」と短絡的に考え、悲観してしまわないようにしましょう。担当医のもとを訪ねて、近視戻りを引き起こしている合併症などがないか診断を受け、あれば適切な治療やケア方法の指導を受けることをお勧めします。

再近視化がおこってもレーシック前の状態まで戻ることはない

また「術後の不安定な時期の近視戻り」や「術後の目に悪い生活による近視化」ではない術後の近視戻りも、ごく少数ですが報告されています。残念ながら現時点では原因についてわからないことも多く、完全な予防措置をとることができません。

ただし、たとえ起きてしまったとしても手術前の状態まで戻ってしまうことはありません。視力に大きく影響しない程度の戻りであれば、そのまま放置して問題ありませんし、処置が必要であれば、レーザーの追加照射がおこなわれます。そういったケースはレーシックを受けた患者さんの2%ほどの割合で起こります。

レーザーを再照射する場合は、最初の手術で作ったフラップをそのまま使って、レーザー照射のみおこないます。この再手術が適応かどうかの検査・診断は、術後半年くらいの経過を観察した後におこなわれます。

  • 【対処法】
  • *近視戻りを自覚したら、担当医の診療を受け合併症などがないか確かめます
  • *医師の指示にしたがって、目のケア、生活上の注意点を実践します
  • *一定期間の経過観察、詳細な検査を経て、再手術がおこなわれることがあります

(角膜に充分な厚みが残されていることが再手術の必要条件です。しかし近視戻りをしやすい患者さんは、もともと重度の近視だったケースが多く、最初の手術で角膜がかなり薄くなっていて再手術ができないこともあります)

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